日本の食卓に欠かせない存在である「米」。毎日食べるものだからこそ、美味しさだけでなく、健康や安全にもこだわりたいもの。実は、米は主食として食べるだけでなく、健康法や美容法、発酵食品づくり、生活用品にまで幅広く活用できる万能素材。今回は、朝日米や玄米、精米機、米麹、米ぬか発酵液など、米にまつわる知識と活用法をたっぷりご紹介します。今日からできる「米のある暮らし」を楽しんでみませんか?
米の品種と系統図を知ろう
日本にはさまざまな米の品種があり、そのルーツをたどると「朝日米」のような古い品種に行き着きます。米の品種改良は長い歴史があり、親品種と子品種の関係をまとめた「系統図」が存在します。
例えば、日本で有名なコシヒカリは、「農林22号」と「農林1号」の交配によって生まれた品種。その「農林22号」のルーツをたどると、実は「朝日米」が親品種であることがわかります。つまり、現代の人気銘柄の源流に「朝日米」があるのです。
このように品種の系統図を知ることで、自分好みの食味や特徴を持つ米を探しやすくなります。もちもち食感が好きなら「コシヒカリ」系、さっぱり系なら「ササニシキ」系など、選び方も幅が広がります。

朝日米の特徴と無農薬の魅力
朝日米は、明治時代から岡山県を中心に栽培されてきた歴史ある品種。味わいは上品でさっぱりとした甘みがあり、ほどよい粘りとふっくらとした粒立ちが特徴です。冷めても硬くなりにくく、お弁当やおにぎりにも最適。実は、コシヒカリの親品種としても知られています。
特に注目したいのが、無農薬で栽培された朝日米。農薬を使わず、有機肥料や自然農法で育てられた米は、米本来の香りと甘みが際立ち、安心して食べられます。農薬を使わない分、栽培には手間と時間がかかりますが、そのぶん味や栄養価も高いのが特徴。アレルギー体質の方や、健康志向の方にも人気が高まっています。
精米機家庭用で“つきたて米”を味わう
無農薬の玄米を手に入れたら、ぜひ活用したいのが家庭用精米機。玄米の状態で保存し、食べる直前に精米することで、つきたての新鮮な米が楽しめます。
家庭用精米機なら、白米だけでなく、七分づき、五分づき、三分づき、胚芽米など、好みや健康状態に合わせて精米度を自由に調整可能。例えば、白米よりも食物繊維やビタミンB群が豊富な「五分づき米」は、消化もしやすく、玄米初心者にもおすすめ。
さらに、家庭で精米することで、ぬか層の酸化や劣化を防ぎ、米本来の香りと甘みを最大限に引き出せます。炊き立てはもちろん、冷めても美味しいのも魅力です。
米の保存袋には柿渋が活躍
米の保存は意外とデリケート。高温多湿な環境では虫が湧きやすく、風味も落ちてしまいます。そこでおすすめなのが、柿渋加工の米保存袋です。
柿渋には、防虫・防カビ・抗菌効果があり、昔から自然派の保存方法として使われてきました。現代でも、その効果が見直され、米専用の柿渋袋が販売されています。通気性が良く、湿気を適度に逃しながら米を守ってくれるため、玄米や白米の保存に最適。
無農薬米は特に虫がつきやすいため、こうした自然素材の保存袋で、安心・安全に長期保存するのがおすすめです。
玄米・炒り玄・玄米珈琲の効能
白米と比べて栄養価の高い玄米。胚芽やぬか層が残っているため、ビタミンB群、ミネラル、食物繊維が豊富で、便通改善や血糖値の急上昇を抑える効果もあります。
さらに、玄米を香ばしく炒った「炒り玄」は、消化が良くなり、香ばしい風味が楽しめる健康食。白湯やスープに入れたり、そのままポリポリ食べても美味しいです。
玄米の栄養の恩恵を受けて不活化する方法
①水に一定時間浸水させて、発芽状態にする
②乾煎りする。
しっかりと浸水させて、発芽状態にすることでアブシジン酸を無毒化できます。炒ることでアブシジン酸は不活性化できます。アブシジン酸は200℃程度で失活する。
・緊急食として小分けにして持ち歩く。
・食卓に常備してスープやサラダのトッピングにする
・おむすびに混ぜ込む
・炒り玄米にお湯を注ぎ入れ、即席の玄米茶にする
・もっと多めのお湯でサラッとしたお粥にする
・白米ごはんを炊くときに混ぜて炊く。すでに炒ってあるので普段通り炊ける。

そして今、注目されているのが玄米珈琲。炒り玄米を粉末状にし、お湯で煎じて飲むもので、カフェインレスで胃腸にもやさしく、身体を内側から温めてくれる効果があります。抗酸化作用もあり、美肌や老化予防にも期待できる、まさに万能の健康ドリンクです。
玄米1合を1時間くらい弱火でゆっくり真っ黒になるまで炒る。ミキサーにかけて粉末にして出来上がり。適量を熱湯に入れコーヒーのようにして飲む。陰の体質を陽に戻してくれる非常に手軽な食品です。
ヨーグルトメーカーで作る簡単米麹
発酵食品ブームで注目されている米麹。味噌や甘酒、塩麹、醤油麹のもとになるもので、発酵によって米の栄養価がアップし、旨味も凝縮されます。
米麹は、考えているよりも家庭で簡単に作ることができます。
洗米→浸漬→水切りが終ったら米を蒸します。
蒸し終わったら種麹をまんべんなく、植え付ける(種切り)その後ヨーグルトメーカーで約33~35℃を保ち保温開始から3~5回程度の手入れをしながら48時間待つだけ。(お米の種類や気温でも時間が多少変わります)
温度管理が難しいとされていた米麹づくりも、ヨーグルトメーカーなら失敗知らず。少し手間はかかりますが、無農薬朝日米の米麹が出来上がった時はとても感動しました。
塩麹や甘酒を自家製で作れば、無添加・無農薬の発酵調味料が楽しめます。
米ぬか発酵液で自然派生活
精米時に出る米ぬかも、決して捨ててしまわず、ぜひ活用したいもの。特に、無農薬玄米の米ぬかなら、安全性も抜群。水と糖分(黒糖や米飴など)を加えて発酵させると、米ぬか発酵液になります。
この発酵液は、掃除用の天然クリーナーとして、また化粧水やボディローションのベースとしても活用できます。抗酸化作用や消臭効果があり、肌の保湿や美白、疲労回復効果も。さらに、家庭菜園やガーデニングの肥料にも利用でき、まさにエコで万能な自然派アイテムです。
使用例としては、洗顔、シャンプー。10倍に薄めて化粧水、スプレー容器に入れルームスプレー(お好みの精油を数滴入れる)、空気浄化、プランターの栄養、消臭スプレー(部屋、体臭にも)、喉の殺菌、ペットの肌や毛のケア(肌や部屋に使う場合は好みでアロマ入れても)ペットがいる家はアロマ使用できないです。
まとめ
米は、ただ食べるだけではなく、暮らしのあらゆる場面で役立つ素材です。古くから受け継がれる「朝日米」をはじめ、玄米や炒り玄、玄米珈琲、米麹、米ぬか発酵液など、私たちの生活と健康を支えてくれる存在。
家庭用精米機や柿渋保存袋を取り入れることで、さらに米の魅力を引き出し、毎日の食卓や生活に取り入れることができます。自然の力を活かし、昔ながらの知恵を現代に生かした「米のある暮らし」、ぜひ実践してみてください。
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